航空力学とは、航空機を対象にした学問のことですが、その中で、あの大きな飛行機で空を飛ぶために必要な翼の揚力が明確に計算されています。
翼とその上下の空気の流れが空を飛ぶ為には非常に重要であり、それは空気力学という難しい学問で研究もされています。
その学問があったからこそ、人は飛行機を開発し、70mもある鉄の固まりで空に飛び出し、安全に飛ぶ事が出来るのです。
しかし、その航空力学が、飛ぶ事が不可能とした存在がいます。
それはクマバチです。
クマバチの大きな体と、羽のバランスの悪さが、どうして飛べるのかが解読不能だったのです。
それほどのバランスの悪さから、科学では解明できない何かが働いているのではないかとすら大真面目に考えられていました。
最近になってようやく解り始めた、そんなクマバチの飛行の秘密をご説明いたします。
クマバチは飛べない?
クマバチは理論的に飛ぶ事が出来なくても、現実に飛ぶ事ができます。
ホバリングといって、空中を長時間その場で留まる事も出来ます。
以前はこの事は大きな謎でした。
頭を抱えた学者は、「クマバチは、自分が飛べると信じているから飛べる」という催眠術にかかった人のような説が論じられるほどでした。
それはまるで信じてさえいれば、私達も団扇で空を飛べるのだと言っているようなものです。
しかし、現在はその謎が解明されました。
レイノルズ数といって空気の粘土を計算に入れることで証明されたのです。
それは、人が水の中で立ち泳ぎする事が出来るように、水と空気に粘性があるから、クマバチは浮く事が出きるのだという事がようやく解りました。
クマバチの体は大きすぎて、花の蜜を吸いたくても花の中に止まって頭を中に入れることが出来ません。
その為に花の根元あたりを穴を開けて直接蜜を吸います。
これは、花粉を付けずに蜜だけ盗むという意味で「盗蜜」と呼ばれる行動なのですが、この行動が取れるのは、まるで空中で止まっているかのような、ヘリコプターのような動きが出来なければ出来ない行動です。
ある意味生きる為に身につけなければならない飛び方なのかもしれません。
まとめ
独特の羽音をさせて、縄張りに侵入してきたものを追い回すのは、クマバチのオスです。
縦横無人に飛び回ります。
この動きは体の大きさと羽のバランスからすると有り得ない、不可能なはずだと言われました。
その為、クマバチが飛ぶ事が、不可能を可能にする象徴とさえ言われた程です。
不可能を可能にするという意味で、その姿を会社のシンボルにしているところもあります。
まさか空気に粘度があるとは、当時の学者からしたら、全く気が付かなかったようです。