クマバチとクマンバチはどう違うの?
別の種類のハチなの?
という疑問が多いのは、日本をニホンと読むかニッポンと読むかという疑問と似ています。
その言葉を使う人や地域、使われる用途によって微妙に変化をしていて、なんとなくどっちが正解なのか解らないまま過ごしてしまうような読み方です。
しかし、日本はニホンでもニッポンでも私達に全く影響はありませんが、地域によっては、クマバチがクマンバチに変わった時に、私達に危険が迫っている事があります。
いったいどういう事なんでしょうか。
クマバチとクマンバチの秘密をご説明いたします。
クマバチとクマンバチ。どっちが正解?
クマバチとは、ミツバチ科クマバチ属に属するハチの総称です。
そういう意味では、生物学的な名称は、「クマバチ」が標準の名称です。
クマバチが正解といえるでしょう。
それが、なぜ「クマンバチ」になったかといえば、方言や言いやすさからではないかと言われています。
クマバチだと、滑舌よく言う為には口をはっきり開けないと話せません。
しかし、クマとハチの間に「ン」を入れるだけで、その部分で口を閉じる事が出来るので、次のハチが言いやすくなります。
それを「入り渡り鼻音」というのですが、東北地方の方言によく見られます。
方言とは違いますが、アメリカコーヒーよりもアメリカンコーヒーの方が言いやすいですよね。
この言いやすさが、全ての誤解の元なのかもしれません。
クマバチの事をクマンバチと言う地域があります。
それが言いやすさから、大型のハチの総称として「クマンバチ」と言うように変化をしてしまった地域があります。
そこでは、大きいハチは全てクマンバチです。
たとえそれが、最も注意しなければならないスズメバチだとしてもです。
そういう理由で、クマンバチが、ただの方言的な言いやすさのクマバチの場合もあれば、大型ハチの総称、スズメバチの方言名の場合もあります。
もしあなたが知らない土地にいて、地元の人に、「クマンバチが来たから逃げろ!」と言われた場合、クマバチは滅多に人を刺さないから大丈夫などと思わずに、素直に頭を低くして、ゆっくりとその場を立ち去りましょう。
迫っているのは、大きなスズメバチかもしれません。
まとめ
スズメバチの事をクマンバチと呼ぶ地域もあるので、クマバチが大きな巣を作り、近づく人には威嚇し、時には集団で襲いかかるものだと誤解され、それが広がりました。
特に田舎の方で大型バチの総称として、クマンバチを使うケースが多いようです。
その理由は、そこに住む子供達の為ではないでしょうか。
子供にハチの種類によって対応を変えるような器用なマネは出来ません。
その為、とにかく大きいハチには近づくなという理由から、多くて最も怖そうな黒いクマバチの名前が使われたのではいないでしょうか。
実際は一番人に害の少ないハチなのですが・・・。