スズメバチと聞いて皆さんはどのようなことを想像しますか?
スズメバチは怖い、危険というイメージを抱いた方は多いのではないでしょうか?
スズメバチは林や家の軒の下などに巣を作り、巣に近づくと、ときに人間を攻撃してきます。
スズメバチの被害のニュースは、スズメバチの活動の全盛期である秋ごろになると盛んに取り上げられています。
ところで、皆さんはスズメバチと女王蜂がどれ位の寿命があるのか考えたことがありますか?
思った以上に短いと感じられるのではないでしょうか。
今回は、その平均寿命について解説します。
スズメバチと女王蜂の一生。寿命は意外と短い?
スズメバチの一生は、女王蜂が越冬をするところから始まります。
スズメバチの中で、冬を超えることができるのは、なんと女王蜂ただ1匹だけなのです。
オス蜂と共寝をした女王蜂は、春になると冬の間、身を隠していた倒木等の間から出て活動を始めます。
冬を越したばかりの女王蜂は、冬の間に蓄えていた栄養を使い果たし、体力が低下し、空腹状態にあります。
このため、目覚めてから2週間位は、栄養を補給し、体力の回復に専念します。
体力が回復した頃、子どもを産み育てるための巣の場所を探し求め、場所が決まったら巣づくりを開始します。
女王蜂は、働き蜂が羽化するまでの間、エサの狩り、幼虫の世話、外敵からの防御といった働きを1匹で行います。
この間が、女王蜂の一生の中で最も過酷な時期と言えます。
中には、この間に寿命を全うしてしまう女王蜂もいるようです。
無事に、働き蜂が誕生すると、今度は働き蜂が、エサの狩りや巣の管理を行います。
働き蜂の最も活動が盛んなのは、7月~10月で巣内には大量のスズメバチが生息しているため、この時期が一番危険です。
秋になると、新女王蜂とオス蜂が羽化し、羽化後1~2週間もすると巣立っていきます。
平均寿命は短い
スズメバチのうち、働き蜂の寿命は約2か月、女王蜂は約1年と言われています。
働き蜂は、1か月程度で成虫となり、残りの1か月間で大人として、エサ狩り、巣の管理などその役割を全うします。
一方で、女王蜂は秋ごろに生まれ、1年後の冬にはその寿命を終えます。
まとめ
いかがでしたか?
危険な昆虫として知られているスズメバチですが、その寿命は想像以上に短く、短い一生の中で一生懸命に生きているようです。
一方で、冬になると女王蜂は身を潜め、スズメバチの活動期ではありません。
冬の巣は、前年の巣であると考えられるので、巣を見つけてもあまり心配はいらないようです。
スズメバチの一生と活動時期を知ることで、被害防止の対策に生かしていただければと思います。