アシナガバチに刺されてしまう事故の原因は、思いのほか人間が先に手を出しているケースが多いようです。

もし、アシナガバチと人間が裁判で争う事になったとすれば、アシナガバチに正当防衛だと主張されてしまうようなケースがほとんどです。

実は、アシナガバチはおとなしい性格をしていて、怒らせないかぎり危険性は低いのです。

巣に対するイタズラや、蜂を手で触れようとしない限りは、攻撃される事はありません。

その上、アシナガバチは害虫の幼虫を餌としているので、害虫駆除にも一役かっている存在でもあります。

言い換えれば、巣にイタズラをしたり、注意深く行動すれば、危険は少なく、私達人間と上手く付き合う事の出来る蜂だと言えます。

ただし、人間が攻撃する気が無くても、アシナガバチが勘違いをして攻撃を開始してしまう様な場所や、子供達の通学路などの好奇心から手を出してしまいそうな場所に巣を作られてしまっては、私達の生活に危険が伴ってしまいます。

その為にもアシナガバチが一体どのように生活をしているのかを知り、正確な知識が必要となってくるでしょう。

先ずはアシナガバチの女王蜂について説明いたします。

アシナガバチ 女王蜂 生態

アシナガバチの女王蜂の生態

アシナガバチの巣に女王蜂は一匹しかいません。

あの100匹以上のアシナガバチがひしめく大きいな蜂の巣は、一匹の女王蜂から始まります。

女王蜂は、働き蜂が羽化するまでは、巣作り、育児、外敵からの防御、餌狩りを一匹で行います。

働き蜂に働かせて、自分はのんびり女王の椅子でお茶をしているから女王というわけではないようです。

女王蜂は春先になると越冬から目覚めます。

そして、越冬で消耗した体力を回復して、巣作りを開始できるまで、水を飲んだり、樹液を舐めて過ごします。

そのようにして、空腹を満たした頃に、いよいよ巣作りに入ります。

木の幹をかじり、自分の唾液と木の繊維を絡めて巣を作ります。

アシナガバチの巣は和紙のような素材で出来ていて、とても丈夫に仕上がります。

巣穴は一つが六角形の穴で出来ています。

それが1~3部屋出来た頃に卵を産み付けて育て始めます。

この頃はまだ気温が低い為、卵が羽化するまで3週間かかります。

その間は、女王蜂は巣作りと産卵を並行に進めていきます。

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シナガバチの幼虫の餌は、蝶や蛾の幼虫を肉団子のように丸めたものを与えます。

幼虫が成長するとやがて部屋の中でさなぎになり、約20日で働き蜂が誕生します。

働き蜂が次々と羽化しだす頃、ようやく分業が開始されます。

分業とは、働き蜂が今まで女王蜂が一人でやって来た事の手伝いを始める事であり、女王蜂を産卵に専念させるための行動です。

その協力体制の整った蜂の集団をコロニーと呼びます。

そのコロニーの発達が、どんどん巣が大きくなる理由です。

そして、この時期になると、雄蜂と新女王蜂が育ち初めていて、もう既に次世代への命が繋がり始めています。

そして、悲しい事に、丁度その頃、女王蜂は約1年の寿命を終えてしまうのです。

成長した新女王蜂と雄蜂はまるで新婚旅行をするように旅立ち、コロニーは解散されます。

そして、新婚旅行を終えた新女王は、また新しいコロニーを作る為に、次の春まで越冬します。

まとめ

女王とは名ばかりで、一人何役もこなさなければならない女王蜂は大変です。

そして、そんな苦労を重ねて築きあげたコロニーは、新女王を育て上げ終えた1年で解散です。

その巣は再利用されません。

命を繋ぐ事がどれほど大変で重要な事なのか一匹の女王蜂が私達に教えてくれているようです。

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